2026年の年末調整は還付が増える?178万円の壁と扶養136万円の新しいライン【北九州市小倉南区の税理士が解説】

毎月の給料からは、改正前の計算のまま所得税が引かれています。だから今年の年末調整では、例年より多く戻ってくる方が増えそうです。

令和8年分の所得税は、税制改正で基礎控除と給与所得控除が引き上げられました。ところが、この改正が施行されるのは12月1日です。12月分までの給料は改正前の税額表で引かれ、12月の年末調整で1年分を計算し直します。

この動画では、年末調整の仕組みから、還付が増える理由、基礎控除の変わり方、ニュースでよく聞く「178万円の壁」の中身まで、会社員の方に向けて税理士が順に解説しています。

あわせて、税金の扶養に入れる家族の年収ライン(136万円)、大学生世代のお子さんの特定親族特別控除、配偶者特別控除、年末調整の書類で気をつけたい点にも触れています。ぜひ最後まで動画をみてください。

※この動画は2026年(令和8年)10月時点の情報にもとづいています。

▼なぜ今年は還付が増えるのか
・毎月の所得税は「源泉徴収税額表」で決まる仮の金額で、12月の年末調整で1年分を計算し直します
・税制改正は昨年末に方針が決まり、2026年3月に成立しました。施行は令和8年12月1日です
・源泉徴収税額表が新しくなるのは令和9年1月以後に支払う給料からなので、今年は12月分も改正前の表で引かれ、差額は年末調整で精算されます

▼基礎控除(所得税)
・改正前に最大の95万円を受けられたのは、給与だけなら年収およそ200万円以下の方でした
・令和8年分は最大104万円になり、給与だけなら年収およそ665万円(合計所得金額489万円)までの方が受けられます
・それより年収が高い方は、基礎控除は67万円または62万円です
・住民税の基礎控除は43万円のまま変わりません

▼178万円の壁
・給与所得控除の最低額74万円+基礎控除104万円=178万円
・給与だけなら、年収178万円までは本人の所得税がかかりません
・令和8年分と9年分だけの特例です
・家族の扶養に入れるかどうかは、別のラインで決まります

▼税金の扶養のライン(令和8年分・給与だけの場合)
・扶養親族:年収136万円以下(改正前は123万円以下)
・19歳以上23歳未満のお子さん:年収197万円以下なら、親が特定親族特別控除を受けられます(159万円を超えると控除の額が減っていきます)
・配偶者:年収207万円以下なら配偶者特別控除を受けられます(169万円を超えると控除の額が減っていきます)。控除を受ける本人の年収が給与だけなら、およそ1,195万円以下の場合に限ります
・社会保険の扶養は別の基準です

▼年末調整で気をつけたい点
・今回の改正で新しく扶養に入れるようになった家族がいたら、扶養控除等(異動)申告書を出し直します
・大学生世代のお子さんの年収が136万円を超えそうなときは、「基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」の特定親族特別控除の欄に記入します
・家族の年収は年末前の見積もりで書きます。見積もりが外れてラインを超えていたら、あとから税金を追加で納めることになります
・11月までに会社を辞めて年内に再就職していない方は、改正分が年末調整で精算されないため、確定申告で取り戻せます

▼出典
国税庁「令和8年分 年末調整のしかた」、国税庁「令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について」(Q&A)、財務省「令和8年度税制改正の解説」。

▼目次
0:00 今年の年末調整では
0:10 還付が増える理由と新しい扶養のライン
0:17 毎月の給料から引かれる所得税
0:44 なぜ今年は戻る額が増えるのか
1:05 12月分も改正前の税額表で引かれる
1:24 基礎控除はどう変わったのか
1:54 178万円の壁
2:28 家族の扶養には別のライン
2:44 大学生世代のお子さん
3:08 配偶者の場合
3:27 年末調整で気をつけたい点
4:06 締め

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