財産にはすべて相続税がかかる、とは限りません。
死亡保険金や香典、お墓や仏壇には、相続税がかからないものがあります。ただし、どれも条件を外すと税金がかかります。
相続税の計算では、何が課税の対象で、何が対象外なのかを分けることが出発点です。ところが、保険の受取人の決め方や、お墓を買うタイミングひとつで、かからないはずの税金がかかってしまうことがあります。
この動画では、生命保険の死亡保険金の非課税枠、お葬式でいただく香典、お墓や仏壇といった、相続税がかからない財産とその条件を、税理士が順に解説しています。
あわせて、お孫さんを保険金の受取人にしたときの注意点、香典返しや亡くなった後に建てたお墓の費用の扱い、亡くなった時点で未払いだった入院費、生前に払う家族の生活費・教育費にも触れています。ぜひ最後まで動画をみてください。
※この動画は2026年(令和8年)9月時点の制度にもとづいています。
▼1つ目:生命保険の死亡保険金
・亡くなった方が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税の対象になります
・ただし「500万円×法定相続人の数」までは非課税です。法定相続人が3人なら1500万円までです
・この非課税枠を使えるのは、相続人が受け取った保険金だけです
・相続人ではないお孫さんが受け取ると、非課税枠が使えず、相続税額の2割加算の対象にもなります
・受取人が誰になっているか、契約内容を一度確かめておきましょう
▼2つ目:お葬式でいただく香典
・香典は遺族が受け取るもので、亡くなった方の相続財産には入りません
・社会通念上相当な金額であれば、所得税や贈与税もかかりません
・香典返しの費用は、相続財産から差し引ける葬式費用には含まれません
・差し引けるのは、お通夜や葬儀、火葬など、お葬式そのものにかかった費用です
・亡くなった時点で未払いだった入院費は、家族が後から支払っても、相続財産から差し引けます
▼3つ目:お墓や仏壇
・墓地や墓石、仏壇、仏具など、日ごろお参りに使うものには相続税がかかりません
・生前にお墓を用意して代金を払っておけば、その分の現金が非課税の財産に変わります
・亡くなった後にお墓を買っても、その費用は相続財産から差し引けません
・生前に買っていても、代金が未払いのまま亡くなった場合、その未払い分は差し引けません
・純金の仏具など、投資の対象とみられるものは、非課税にならないことがあります
▼4つ目:家族の生活費や教育費(生前に払う)
・亡くなった時点で非課税になる財産ではなく、生前に払って、残る財産を減らす方法です
・夫婦や親子、祖父母と孫、兄弟姉妹など扶養し合う家族の間で、生活費や教育費として必要なときに必要な分を払うものには、贈与税がかかりません ・たとえば、お孫さんの大学の入学金を、祖父母が学校に直接払う場合も贈与税はかかりません
・数年分の学費をまとめて渡したり、受け取ったお金を貯金に回したりすると、その分には贈与税がかかります
▼出典 国税庁 タックスアンサー No.4108「相続税がかからない財産」、No.4405「贈与税がかからない場合」、国税庁「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A」
