最近、北九州市の顧問先様からこんなご相談をよくいただきます。
「最低賃金で求人を出しても応募が集まらないため、時給を1,300円程度まで引き上げることを検討しています。でも新しく採用するスタッフの時給が既存スタッフより高くなる点が気になっています。このような場合、新規採用に合わせて既存メンバーの時給も引き上げた方がよいのでしょうか。」
これは、人手不足に苦しむ北九州市・小倉地区・下関市の事業者では非常に現実的な悩みです。
結論:新人採用のタイミングで、既存メンバーも必ず上げましょう
私の答えは明確です。新規採用と同時に、既存メンバーの時給も必ず上げてください。「当たり前では」と思われるかもしれませんが、これが実は経営上の最大のリスク回避につながります。
なぜ既存メンバーを上げるべきなのか
数年間お店や事務所を支えてくれているベテランスタッフが、入ったばかりの新人と同じ時給——あるいは新人の方が高いという状況に気づいたとしたら、どう感じるでしょうか。
「自分が長年働いている意味がない」と感じ、何も言わずに辞めてしまうケースは現実に非常に多いです。そして小規模な店舗・事務所・工場において、ベテラン一人が辞めるダメージは想像以上に大きいのです。
新人の研修、業務の引き継ぎ、日々の業務カバー……すべてを一気に失うことになります。せっかく新規の方を雇い入れても、ベテランメンバーが辞めてしまったら本末転倒。むしろ戦力的にはマイナスになる可能性が高いです。
「人件費が増えるのが不安」と思ったら
全員の時給を上げれば人件費は増えます。「それでいいのか」と悩む気持ちはよくわかります。ただ、ここで考えていただきたいのは、人が辞めた後にかかるコストは、定期的な昇給よりもはるかに大きいという現実です。
求人広告費・面接にかかる時間・入社後の研修・戦力になるまでの期間……これらをトータルで考えると、既存メンバーの時給を少しずつ継続的に上げていく方が、結果的にコストを抑えられるケースがほとんどです。
実務上のポイント
既存メンバーの時給を上げる際には、単に「新人に合わせる」だけでなく、勤続年数・スキル・担当業務の範囲に応じた昇給ルールを整備すると、さらに効果的です。「長く働くほど待遇が上がる」という仕組みを見える化することで、チーム全体のモチベーション維持にもつながります。
北九州市・小倉エリア・下関市で「時給・給与の設定」「昇給ルールの整備」「人件費と利益のバランス」についてお悩みの方は、三股秀之会計事務所へお気軽にご相談ください。税務・経営の両面から一緒に考えます。
